WashingtonDC同時代記
Aki Naganuma(長沼亜紀) ジョージワシントン大学院国際関係修士課程修了。北海道新聞社記者を経て、現在、日本の新聞社のワシントン支局現地スタッフ。取材の中で気がついたこと学んだことを随時紹介します。naganuma_washdc@yahoo.co.jp
Home
Archive
 BackNumber目次
 Feature by Topic
    アメリカ政治
    ・選挙
    ・ロビー
    ・イラク戦争
    ・米中関係
    ・日米関係
    ・ヒラリー
    社会・文化
 About Me
 Publication

©Aki Naganuma.
All rights reserved.

BackNumber目次
普通のアメリカ人のイラク戦争:アイダホから(#15 2006/7/1)
イラク戦争に行っている兵士の多くはマチのごく普通の青年や学校の先生、仕事を持った会社員である。愛国心から志願した人もいるし、予備役、州兵として召集された人もいる。アメリカと世界の自由のために必要な戦争だと思っている人もいるし、戦争の理由、進め方に疑問を抱きながらも、イラクの民主化に正当性を見出そうとする人もいる。5月中旬に世論調査では、ブッシュ大統領のイラク政策を支持する人は32%、反対する人は66%、この戦争に戦う価値があると考えている人は62%、ないという人が37%という結果がでた。(1)開戦3年を経た今、普通の人々はこの戦争をどう考えているのか。“赤い州”アイダホ(2)に焦点を絞り、一人息子を亡くしたベトナム帰還兵の父親と、2人のイラク従軍兵士に話を聞いた。本文へ
アメリカの希望の星:オバマ議員(#13 2006/4/1)
民主党の希望の星、いやアメリカの希望の星かもしれないバラク・オバマ上院議員(44)をご存知だろうか?イリノイ州選出、現在唯一の黒人上院議員で、1年生議員にも関わらず、将来の大統領候補と呼び声が高く、その一挙一動に注目が集まっている。昨年は、有力古参議員と肩を並べるほどの政治資金を集め、今年は上院倫理改革のリーダーにも抜擢された。アメリカ社会を分断している壁を超えられるかもしれない人材と、オバマへの期待は熱い。本文へ
サウスダコタ州議会が中絶を全面禁止する法案を可決(#12 2006/3/1)
サウスダコタ州の州議会が2月24日、レイプや近親相姦を含むほとんどあらゆるケースにおける妊娠中絶を禁止する法案を可決した。州知事は署名する意向で、今年7月にも施行される見込みだ。中絶容認団体が、女性の選ぶ権利を侵害するとして裁判をおこすとしており、最高裁まで争われることになりそうだ。本文へ
甘かった戦争コストの試算(#11 2006/2/12)
イラク・アフガニスタンには現在、約15万5千人の米兵が駐留し、アメリカは戦争継続のため毎日、約1億8000万ドル(約210億円)を費やしている。2001年9月11日同時多発テロ以降、軍事作戦に使われた費用はすでに3300億ドル(約40兆円)。日本の国家予算は80兆円だから、その半分が戦争に消えた計算になる。ブッシュ政権はさらに1200億ドルの追加支出を要請する予定で、いくらアメリカがお金持ちでも、この膨大な戦費は、経済に重い負担となりつつある。本文へ
一般内教書:内患外憂で精彩を欠く大統領演説(#10 2006/2/2)
ブッシュ大統領は1月31日、一般教書演説を行った。政権1期目と合わせ6回目となる今回の演説では、外交面では、アメリカの安全と繁栄のためには引き続き国際社会のリーダーとしての役割を果たしていく必要があること(Global engagement)、内政面では、石油依存からの脱却を訴えた。イラク戦争、ハリケーン復旧の遅れ、ロビイストと議員の癒着スキャンダル、国家安全保障局による国内盗聴問題などで支持率が低迷、大統領の指導力の低下が続いている中、それを上向きに変えられるかが注目されたが、「従来の政策を包み直しただけ」と厳しい評価に終わった。本文へ
先鋭化する中絶問題:アリトー最高裁判事承認の影響(#9 2006/1/28)
女性の子供を生む生まないを選ぶ権利が、失われるかもしれない-。最高裁判事へのサミュエル・アリトー連邦高裁判事(55)指名承認に関して、妊娠中絶支持派が危機感を強めている。上院司法委員会の公聴会が1月12日に終わり、アリトーは、退任するサンドラ・オコーナー判事(75)の後任として1月中にも共和党の支持で承認される見通しとなった。現在、最高裁判事9人の間で保守派とリベラル派の勢力がほぼ均衡しているが、中道的で女性の権利擁護に積極的だったオコーナー判事に代わりに超保守的とされているアリトーが加わることで、このバランスが崩れる可能性がある。アリトー最高裁判事の誕生は、中絶問題のターニングポイントになるだろうか?本文へ
ウォールマートは貧者に優しいか(#8 2005/12/30)
ウォールマートを考えるとき、いつもタコが自分のアシを食べている図が思い浮かぶ。ウォールマートの商品はとくかく安くほとんどが「made in China」だ。買い物をするのは低所得者が多い。彼らの中には、勤務先の工場が中国との競争に敗れ倒産、失業した人もいるだろうし、最低賃金で働いている人もいるだろう。ウォールマートの安さの代償は、国内製造業の衰退、小売業の寡占化、低賃金労働者の犠牲と無関係でなない。ウォールマートでアメリカの労働者は豊かになったのか、貧しくなったのか?
本文へ
IDを公立学校で教えることに違憲判決(#7 2005/12/30)
公立学校でインテリジェンス・デザイン(ID)論を教えるべきかをめぐって争われていた裁判の判決が12月20日、ペンシルバニア州ハリスバーグの連邦地裁であり、ジョン・E・ジョーンズ裁判官は、ID論は科学ではなく宗教であり、公立学校で教えることは憲法違反であると結論付けた。本文へ
進化論VSインテリジェント・デザイン論(#6 2005/11/18)
進化論に異議を唱えるIntelligent Design(ID)論が最近話題である。「生命は複雑で、その創造は進化だけでは説明がつかない。そこにはIntelligent Handの助けがある」というものである。科学者は「ID論は科学ではない」と反発、アメリカ人の多くも同論は姿を変えた『天地創造説』と見なしているが、推進者たちは「既存の理論に変わる最先端の科学」と主張して譲らない。ペンシルバニア州やカンザス州など一部では、学校の生物の授業に取り入れるところも出始めた。本文へ
昇る中国、沈むアメリカの繊維産業(#5 2005/11/12)
アメリカと中国の間で11月8日、中国製繊維製品の輸入制限について合意がまとまった(EUは10月に合意済み)。 昨年末の繊維協定廃止で、中国製品がアメリカ市場に大量に流れ込んだために起きた貿易摩擦は、これで一応決着する。しかし、合意内容は、落ち目の米繊維産業の衰退を遅らせるだけ、むしろ同産業は後で泣きを見ることになる、というのが大勢の見方だ。昇る中国と沈むアメリカの繊維産業。グローバリゼーションの進行は止めがたいが、摩擦の種も消えそうにない。
本文へ
戦場に行っているのは誰か(#4 2005/11/5)
イラクの戦場に行っている米兵の大半は、貧しい地方出身の白人で、黒人の割合は大きく下がっている-。11月4日付けのワシントンポスト紙とUSAトゥディ紙が、軍隊内の人種や出身地の統計から、そんな傾向を伝えている。新兵入隊率は、地元に職がなく経済的に低迷している中西部、南部の田舎に偏っており、一方、長年軍隊に占める割合が高かった黒人の比率は、この5年間で激減しているという。本文へ
CIA情報漏えい事件 騙されたアメリカ国民?:間違いか故意のミスリードか(#3 2005/11/2)
チェイニー副大統領の首席補佐官ルイス・リビーが10月28日、CIA情報漏えい疑惑に関連して偽証や司法妨害などの罪で起訴された。事件は実にややこしいが、つまりこれはどういうことなのか? 細部にこだわると本筋を見誤る。あえて単純化した上でのポイントの一つは、「アメリカ国民は騙されていたのかどうか」という点である。11月2日付けワシントンポスト紙の社説は、これについて述べている。本文へ
米最高裁長官に50歳のジョン・ロバート(#2 10/2更新)
9月29日米上院が、米最高裁判所第17代長官としてジョン・ロバーツの指名を承認した(賛成78、反対22)。9月3日に80歳で亡くなったレンキスト長官の後継となるロバーツは50歳で、第4代ジョン・マーシャル長官以来、史上2番目に若い最高裁判所長官の誕生になる。中絶、市民権、宗教と個人、政府と国民の関係など、アメリカ社会の根幹をなす問題に司法の果たす役割は大きく、ロバーツ長官がどのような方向に最高裁判所を導くのかに大きな関心が集まっている。①ロバートの人となり、②最高裁判所長官の影響力、③近く予定されている注目裁判、④アメリカの司法制度の概略についてまとめた。本文へ
イラク一般市民の死-マルラが命を賭けたもの(#1 9/16)
「イラク戦争でどれくらいのイラク一般市民が犠牲になったのか?」米国防省は非戦闘員の死傷者を数えるのは任務ではないとしており、イラク暫定政権にもその力がないため、イラク市民の犠牲者の公式集計は存在しない。NGOの調べでは、米軍の軍事作戦の巻き添え、テロなどで戦争開始以来少なくとも2万3千以上が亡くなったと見られている。米兵の犠牲についての報道は多いが、イラク市民の死が伝えられることはほとんどない。しかし、この問題に光を当て、行動した一人の女性がいた。市民団体「CIVIC=Campaign for Innocent Victims in Conflict」の設立者マルラ・ルジッカ。2005年4月、マルラ自身がバクダットで自爆テロの犠牲になり28歳の若さで亡くなったが、彼女の活動は、戦争がもたらす結果とその責任について、重い問いを投げかけている。本文へ