WashingtonDC同時代記
Aki Naganuma(長沼亜紀) ジョージワシントン大学院国際関係修士課程修了。北海道新聞社記者を経て、現在、日系新聞社ワシントン支局現地スタッフ。取材の中で気がついたこと学んだことを随時紹介します。
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目次
  • 上院財務委員会報告書「ノンプロフィット団体がアブラモフに影響力を金で売っていた」
  • FBIがウェルドン下院議員の娘でロビイストの自宅などを捜索
  • Democrats’ stock is rising on K Street: Firms anticipate a shift in power 8/17/06 WP
  • Ohio Republican tied to Abramoff abandons re-election bid 8/8/06 NYT
  • Delay must stay on ballot after court rejects appeal 8/8/06 NYT
Lobby
上院財務委員会報告書「ノンプロフィット団体がアブラモフに影響力を金で売っていた」(10/23/06作成)
・アブラモフが顧客に献金をするように指示。それをうけて、ノンプロフィット団体が、新聞に顧客に有利な論説を発表したり、記者発表を行ったりする。支払いと引き換えに顧客に政府高官を紹介する。顧客の金によって賄われた議会旅行の受け皿団体として活動する。
・報告書に現れたのはグローバー・ノーキストが運営する「Americans for Tax Reform」「the Council of Republicans for Environmental Advocacy」(ノーキストとゲイル・ノートン元内務省長官が創設者)「 Citizens Against Government Waste」「 the National Center for Public Policy」(ヘイテイジ財団の子会社)「 Toward Tradition」(シアトルが本拠地の宗教団体)
・アブラモフは早ければ来月から刑務所に。事件は、一人有罪確定、7人が有罪を認めている。うち一人はロバート・ネイ下院議員(オハイオ)
・報告書を書いたのは民主党スタッフ

FBIがウェルドン下院議員の娘でロビイストの自宅などを捜索(10/17/06作成)
カーツ・ウェルドン下院議員(共和党、ペンシルバニア州)が、娘のカレン・ウェルドンのロビー会社の顧客であるロシア人が経営するItera International Energy Corp.に便宜を図った疑い。同社は世界最大の石油、ガス会社で、カレンとウェルドン議員の政治盟友であるチャールズ・セクストンが経営するSolution North Americaに手数料を払っている。たとえば、議員は同社が連邦補助金の停止を受けたときなどに介入した。
Homes Raided in Rep. Weldon influence probe: FBI looks at Business run by daughter, political ally (10/17/06 WP)

Democrats’ stock is rising on K Street: Firms anticipate a shift in power
 8/17/06 WP
Kストリートで民主党株が上昇中
:中間選挙後のパワーシフトをにらんでロビー会社の採用動向に変化


ワシントンのロビー会社や業界団体が最近、民主党につながりの深い人材確保に動いている。これらの会社や団体は、政府に影響を与えることが生業なだけに、11月の中間選挙で民主党が少なくとも下院を奪還する可能性がでてきたこの6ヶ月ほど前から、採用に変化が現れ始めた。例えば、ワシントンで最大規模のロビー会社の一つ DLA Piper Rudnick Gray Cary LLPは6月、政府関係部門のトップを、共和党関係者から元ミシガン州知事、同州選出議員でもあった民主党有力者ジェームズ・バランチャードに変えた。別の有力なロビー会社Patton Boggs LLPの関係者も「選挙後を見据え、民主党員を雇うのが優先事項となっている」と認めている。
 かつてはトム・ディレイらが「Kストリート・プロジェクト」と呼んで、共和党関係者のロビー会社への採用を推進し、採用しなければ嫌がらせをするという露骨な対応をとっていたが、ディレイは汚職で辞職し、取り巻きも影響力を低下させつつある。重役の人材派遣を行うChristian & Timbersのピーター・メツガー副代表は「数年前は、民主党議員を雇わない実際的な理由があったが、いまやどちらに対してもオープンになりつつある」と話す。
 バイオテクノロジー業界団体は著名な民主党員のジェフリー・ジョセフを広報副代表に選んだし、住宅金融会社大手Fannie Maeは、メリーランド州選出の民主党下院議員の元主席補佐官を雇った。また、全員が共和党員だったロビー会社でも新たに民主党員を雇い入れるところもでてきている。しかし、もちろん、選挙は水物だけに、勝敗が見えるまで採用を控えているところもある。

Ohio Republican tied to Abramoff abandons re-election bid 8/8/06 NYT
オハイオ出身の下院議員ボブ・ネイ(52)が再選(7期目)を断念することを8月7日、発表した。アブラモフ・スキャンダルで政治生命をたたれたのは、6月に議員辞職したトム・ディレイ、ジョージア副知事選の予備選で敗北したラルフ・リードに続き、3人目。
 ネイ議員の元首席補佐官は5月に、2002年のスコットランド・ゴルフ旅行を含むネイ議員への違法な贈り物をアブラモフと共謀して受け取ったとして有罪を認めている。ネイ自身は、アブラモフに騙されたとし、贈賄に対する便宜を図ったことはないと主張していたが、連邦捜査官らが作ったタイムラインによると、ネイが選挙資金を受け取ったときに、議会記録に贈賄側に有利な情報を入れるなどしていたことが明らかにになっていた。
ネイは最近まで議員は辞めないとしていたが、共和党指導部は、秋の中間選挙で共和党から有望な候補をたてるためにも辞職するように説得を続けていた。また、スキャンダルのせいで弁護士費用がかさみ、集めた選挙資金をつぎ込まなければならない状況が続いていた。ネイ議員は、声明の中で、「最終的に家族のことを考え、辞職を決めた」と述べた。

Delay must stay on ballot after court rejects appeal 8/8/06 NYT
テキサス共和党が、予備選で選ばれたトム・ディレイ(59)の代わりの候補を指名できるかどうかについて争われていた裁判で、最高裁判所は7日、共和党側の控訴を拒否、ディレイが11月の選挙に出なければならないことが確定した。
 元下院院内総務のディレイは選挙資金法違反で昨年9月、テキサスで起訴されているほか、アブラモフ・スキャンダルでも捜査対象となっている。今年3月に行われたテキサス州の予備選では、4人の対立候補を破り、共和党の指名を勝ち取ったが、その後、元首席補佐官が逮捕されたため、議員辞職した。テキサス州共和党は、スキャンダルの象徴となっているディレイの名を取り下げ、他の有力候補を擁立するため、ディレイが自宅をテキサス州からバージニア州に移したことを理由に、候補者指名の変更ができると主張していた。
これに対し、テキサス連邦地裁、ニューオリンズ連邦控訴裁、候補者名簿を不正に変更すうことを禁じたテキサス州選挙法と憲法に違反するとして、これを認めず、最高裁のアンソニー・シリカ判事も、共和党の控訴を即日、コメントもつけずに棄却した。
 これにより、ディレイはテキサス22区の共和党候補として、民主党の宿敵ニック・ランプソンと対決することになる。元下院議員のランプソンは、2003年にディレイが指揮した近隣選挙区割りの再編後、議席を失っており、今回の選挙で巻き返しを期している。